維新の授業料無償化はネオリベ施策。私学値上げ→固定化の構図

大阪維新の目玉政策として、私学無償化というものがある。

そもそも民主党政権が公立無償化施策をやり、上乗せする形で維新府政が私学無償化を巨額かけ実施した。

毎年230憶円など、200憶円以上の巨額予算を毎年計上していたが、実は大阪府の財政再建はまだ成っていず、今後にまだ公債費負担のピークなど迎えるため、制限をきつくし、近年予算額を減らさざるを得ない状況になっている。

 

また、私学経常費補助金も増額し、私学への便宜はすさまじい。

 

第16回副首都推進本部会議資料より

 

財政上維持が厳しく上限をきつくするというニュース

 

 

これは一見良い施策に思えるでしょうが、私学は授業料だけ無償にされても、その他全てに費用が高額にかかり、おいそれと貧乏人は通えません。

結局そもそもから私学お受験できるご家庭にばかりこの巨額予算が回ってるという逆進性懸念もあるのである。

 

橋下知事は以下のように、施策の結果検証の徹底を言っていたのに、その予算がどの収入世帯に回っているのか?の検証は一切なされていない。

 

 

またこの制度に至るまでの経緯も触れておきたい。

 

実は橋下知事は当初私学助成は無駄との方針で全面カットする方針を打ち出す。

大阪維新プログラム時点の橋下府政の方針。

見ての通り、私学助成はカットする方針。

 

この施策の結果、私学の授業料は軒並み各校値上げとなる。

大阪の私立中高の半数超、授業料値上げ 府助成金削減で

大阪府内の私立中学・高校154校のうち、半数を超す84校が来年度の新入生の授業料を値上げする。大阪私立中学校高等学校連合会が27日発表した。10~30校の例年に比べ大幅に多い。大半が府による私学助成金の削減を理由に挙げているという。

高校は、94校中50校が授業料を平均4万9900円値上げする。入学金と授業料を合わせた新入生納付金の平均額は77万800円(対前年度比2万6500円増)になる。授業料の値上げ幅が最も大きいのは来春から早稲田大の系属校となる早稲田摂陵(現・摂陵。大阪府茨木市)の16万円。

 

 

教育行政を統計的に研究している教育社会学者の舞田敏彦氏の調査によれば、大阪の私学授業料は全国でも最も高い。(授業料+入学料の合計)

しかも、今の授業料無償の上限額は58万円になっていますが、大阪の私学の授業料は多くの高校で上限額ギリギリになっておりおかしな横並びが発生しています。

 

 

 

この他にも私学優遇策として維新施策の内申点絶対評価化も、大阪私立中学校高校連合会曰く私学志願率の増に寄与しているとのことである。

阪私立出願状況 平均3.33倍 /大阪

私立を第1志望とする専願者数は1万7395人で、すべての志願者に占める割合(専願率)は前年比2・45ポイント減の22・94%。同連合会は「内申点が絶対評価となったことで全体的に上がり

 

 

 

これらの施策の結果、公立が倍率減になり、私学の倍率が増加。

こちらは私学専願率が私学無償化制度後増となっているデータです

 

公立の倍率がその分下がるのはこんな施策をすれば当然の帰結です。

ところが松井一郎は在校生も居るのに倍率減をもってダメ高校のように中傷し、極端な公立廃止をどんどん行う。

 

大阪)公立高28校が定員割れ

2012年施行の府立学校条例では「3年連続で定員割れし、その後も改善する見込みがない場合は再編対象」

https://web.archive.org/web/20160324192335/https://www.asahi.com/articles/ASJ3R53MFJ3RPTIL01F.html

 

 

生徒減で府立2高を削減 大阪府教委が生徒募集停止 30年度までに計7校閉鎖

大阪府教委は3日、平成28年度入試から府立池田北高校(同府池田市)と府立咲(さき)洲(しま)高校(大阪市)の生徒募集を停止し、29年度末で閉校する方針を決めた。11月の教育委員会議で最終決定する。少子化による今後の生徒数減少などを視野に、府教委の再編整備計画では、29年春の大阪都構想実現を見込んで府立・大阪市立高校のうち計7校を30年度までに段階的に募集を停止する方針。

https://www.sankei.com/west/news/140903/wst1409030022-n1.html

 

 

これは私学優遇し、私学に学生を流し、公立を無くしていく方向性の施策であり

教育のアウトソーシングともいうべきで、実は新自由主義的な「小さな政府」思想の政策です。

自治体によっては教職OBなどを雇い放課後授業など公立の拡充を図る自治体もあり、はたして妥当なのか。

 

うがった見方をすれば、維新のこれまでの施策は、「補助金カットで私学の授業料を値上げさせ、私学無償化で価格固定化させる」とも言える。

 

 

しかも懸念せねばならない事実として大阪府の財政は実はいまだ危機的であるという現実。

そんななかこの巨額の施策がいつまで継続できるのか?

中長期資産では調整基金の上積みを求められてきているのに、近年の府の予算は逆に取り崩して予算を組んでいる始末。

それは私学無償化予算がしれっと減らしてきていることを見ても分かるでしょう。

 

 

そういえば、維新の会は、謎に憲法改正議論で、憲法に「教育無償化」と入れろ!とごり押ししてきました。

これはおかしな話で、法律でいいはず。なぜ他にも重要な予算ありうるのに、教育無償化だけ憲法に入れて動かせなくするのか?

これは逆にデメリットですよ。例えば東日本団震災のような未曽有の本邦の危機になったときにも被災地を救う費用に回したくとも私学無償化は聖域で手を付けられないということになる。

私学無償化を受ける世帯の中には、こんな制度なくともお受験できる家庭もあるはずで、それために救わねばならぬとこに金が回らぬではおかしな話で、憲法でないことがメリットなのです。

 

この維新のごり押しがなんなのか?

恐らくそれは府独自の無償化が負担なのでしょう。

ゆえに国で憲法になればよその自治体は実施できえないので、国費で賄うことになる。

そこに逃げ込んで財政危機で継続難しいのをごまかそうという意図ではあるまいか。

 

 

私学無償化施策は逆進性を考えねばならない施策であることを理解すべきです。

制度設計によっては大阪のようなただの私学便宜、公立削減という新自由主義的な施策に陥る。

民主党が公立高校無償化をやりだしたとき、自民党は「ばらまき」と徹底批判したはずです。

使いどころをよくよく考え、真に民が救われる予算配分を考えるべきではないか。