新型コロナウィルスの影響で住民投票も延期しては?

新型コロナウィルスの問題で、大規模なイベントが続々休止に追い込まれています。

 

大阪府では「今後、1カ月間、大阪府主催の全てのイベント、集会を原則中止又は延期する」と発表。

 

大阪府知事、今後1カ月の府主催イベント原則中止・延期を発表 府職員は「時差出勤に」

大阪府の吉村洋文知事が18日、ツイッターを更新し、新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐために「今後、1カ月間、大阪府主催の全てのイベント、集会を原則中止又は延期する」と発表した。また、府の職員の勤務態勢についても「時差出勤させる」とした。

吉村知事は「大阪はコロナ陽性例がまだ1件なのにやりすぎとの意見もあると思うが、今後、急激な感染拡大と感染ピークを抑え込み、いかに医療崩壊を防ぐかが重要になる」と説明。「命を守る為先手先手の対応をとる」とした。

 

 

記事の通り、大阪の陽性例は、日本人初の感染者として大きく報じられた奈良の中国人ツアー客を乗せていたバス運転手の際に、同乗していたバスガイドの女性で、このかたが大阪在住ということでカウントされてる、たった1例のみです。
これは国の機関で奈良の事案を検査したというのが実態で、たまたま自宅大阪というだけで大阪で発見したとはいいがたい件です。

愛知、名古屋ではこういう状況です。

 

 

さすがに、各自治体で続々陽性例が発見される中、大阪で最初期の1件のみで、以後ゼロというのは違和感が…

既報の通り、大阪は衛生研究所の検査能力をフルに活用できていず、検査ゼロ件の日が並ぶなど、検査実数自体が異様に少なく、違和感しかありません。
「やりすぎ」どころか逆が実態でしょう。

 

 

新型コロナウィルス検査ほとんどしてこなかった大阪府政の問題

上記記事に詳しくあるが、1日90件の検査能力あるとしながら、実際には2月17日時点で累計で41件しか大阪の衛生研究所は検査を行っていないのです。相談件数自体は3000もあり、なのに1日0件の検査日まである。

 

 

ともあれ、大阪府は行政イベントを停止する措置を積極的に現在やっています。
これは今後、住民投票日程にも関係するのでは?
いや、関係させねば住民議論が盛り上がらず、ならないと思うのです。

 

出前協議会というものを市内4か所で大阪市は3月~4月に行う予定です。
たった1回?それも24区でなく特別区分割後に合わせ4か所だけ?と、説明尽くす気の無さが際立ちます。

都構想、松井氏「反対意見は遠慮願う」 住民向け説明会

 

松井一郎大阪市長(大阪維新の会代表)は11日、大阪市を廃止して特別区を設置する「大阪都構想」の制度案を巡り、住民から意見を聞く「出前協議会」で「(市民の質疑は)あった方がいいが、反対論の意見は時間が限られているからご遠慮願いたい」と述べた。賛否については「最終的には住民投票で決める」と強調した。

市役所で記者団の取材に応じた。出前協議会は2020年3~4月に市内4カ所で開かれる予定。反対意見を排除する意図と捉えられかねず、批判が出る可能性もある。

 

さらに、各政党によるタウンミーティングの類も中止が相次いでいます。

 

 

2月22日(土)、自民党大阪市議団は、阿倍野区民センターで、今回の住民投票に向けた初のタウンミーティングを開催する予定でありました。
しかし新型コロナウィルスを受け、急遽中止となりました。

 

2月22日(土) 午後7時〜 タウンミーティング
「今さら聞けない都構想
阿倍野区民センター

バネリストは
柳本顕 (自民党元市議、前回市長選候補者)
北野妙子(自民党大阪市議)
吉富有治(ジャーナリスト)
川端祐一郎(京都大学大学院助教

 

 

 

 

 

 

 

 

これは維新のほうも同様で、タウンミーティングの中止を決めている。

 

 

海老沢市議は27日の都構想タウンミーティングをWeb動画を使ったライブ配信に切り替えるそうです。
今後この問題が長引くなら、このような変更も必要になってくるでしょうね。

そんな中、2月22日は維新の「統一行動デー」だそうで、それに合わせたのか、イベントを開く議員も居るようで

足立康史衆議院議員は統一行動デーの夜にタウンミーティング開催したとのこと。

 

 

さらに、上記の海老沢市議は、あくまで27日のタウンミーティングを中止したということだったようで
2月23日(日)の都構想タウンミーティング第8回というものは決行されたようです。

 

 

 

このように、政党問わず、中止が相次ぎ、これでは住民投票に必要な市民理解が高まりません
大阪市廃止の是非などという住民生活、ひいては市民の人生設計すら変えかねない重大事、制度の中身ちゃんと理解進まないまま住民投票でいいはずがありません。

 

終息が長引くようであれば、これは1年延期くらいしても全く問題無く、市民のためです。
現在、いろいろと不確定要素が次々出てきています。

 

・最初7業者が関心を持っていたIR事業者の申し込みがふたをあけたら1社しかなく、今後の事業者選びで足元見られて不利な条件付けられかねない
・学校給食について松井市長が無償化検討を言い出すが、財政力の弱い特別区で継続が疑わしく、区によってサービス格差が広がりかねず、今後の試算の議論が必要
・松井市長の支持で、将来の大阪市の試算の計算法を変えさせる。盛った数字とも言え、今後議会で紛糾必至
・万博の費用がどんどん予定より増大している。橋の増設の必要性の指摘もあり不確定要素
・特別区設置後の住所表記未定。松井は住民投票後に決めるというが、重要な投票時の判断要素であり先に決めるべき
・特別区設置後の各区内に複数置かれる支所を「区役所」と言い換える紛らわしいことを維新が言い出すが、その支所の具体的な機能や、どういった職能の人員配置するのか不明
etc.

 

このような状態で、何も11月の投票に固執する必要はなく
じっくり制度固めて、理解広げるため時間とって議論突き詰めて欲しいのです。
全く説明尽くさず、ぼやっとした印象だけで決めさせようというのであればそれは押し売りの詐欺商法と変わらない。

 

 

住民投票延期も視野に考慮していただきたいと思います。