「古墳ガイダンス施設は無駄!堺市博物館を使え!」→「スペース無し」永藤英機の不勉強

かつて、仁徳天皇陵をはじめとする、古墳群の世界遺産登録を目指す取り組みで、進められていた古墳の説明をする古墳ガイダンス施設が無駄とし、堺市博物館の空きスペースを使うべきだ!と前回の堺市長選挙で訴えていた永藤英機&維新陣営。

 

前回の堺市長選挙の公開討論会での永藤英機主張

https://matome.naver.jp/odai/2150532571542514401

私も、世界遺産登録、熱心に府議会で応援をしてきましたので、ぜひ実現をしたいと思っています。

ま、その上で、私、世界遺産検定ももっていましてね、非常に勉強してきたんですけど、ハコモノ建設は世界遺産に関係ありません。世界遺産とは、あくまでもその価値であって、施設を作ることは影響しません。

今ある博物館を有効活用しながらですね、新たに30億円かけることなく、堺の魅力は発信できるはずです。

世界遺産登録とは、全く関係をしません。

 

 

 

しかしこれは完全に不勉強

世界遺産条約上、関係あるし、必要なんですよ。

 

まともに世界遺産登録目指す取り組みを追ってきていなかったのを露呈している。

なぜなら堺市議会で既に堺市博物館にスペースが無いことが明らかになっているからだ。

(にも関わらず、2019年5月24日放送の読売テレビTenでの密着取材で、誰よりも誘致に熱心だったと自負してると永藤英機は自称。)

 

「ガイダンス施設」とは、百舌鳥・古市古墳群の世界遺産を目指すために、選考にあたりその手の説明解説の場が求められていたこともあり、古墳の近くに古墳について学ぶ施設の建設事業。

 

それを「身を切る改革」とばかりに無駄ハコモノであるとし「既存博物館で」というのだ。維新議員が堺市議会で発言していることから、これは堺市博物館を想定していると考えられる。

しかしこれは、堺市議会で既に堺市博物館に現在場所が無くと説明、世界遺産ガイダンス施設を代替するようなものを設置は無理とのことです。

不勉強すぎますし、登録を目指す足を引っ張ることを言ってる。

堺市議会議事録「平成28年度決算審査特別委員会 ( 9月 4日)」にて
西哲史堺市議の質疑のあたり、
世界文化遺産推進室長次長の説明で、このガイダンス施設の位置づけがあります。

ユネスコで定められた世界遺産条約第5条による
全国的、または地域的な研修センターの設置、または拡充というものに従ったもので、
世界各地の世界文化遺産でも設置されているもの。
「堺市だけがそれ無しで世界遺産登録目指せ」というのが維新の主張なのでしょうか?

 

 

維新の井関議員が
「一時的なものでもいいんじゃないか。恒常的なものでなくともいいんじゃないか」
と言っているのですがこれについても明確な回答が世界文化遺産推進室から説明がある。

「世界文化遺産のその目的が将来に渡って保護継承ですので、ガイダンス施設につきましても将来に向けての施設」とのこと。
またイコモスからも定期的にチェックもあることが説明され、ガイダンス施設は恒常的なものと定められている。
一時誘致のために設置という井関議員の要求は世界遺産条約や仕組みを分かっていない。

 

 

また、井関議員からは堺市博物館に設置できれば作らなくてよいとの主張も。

しかし西議員はスペースに余裕があるように見えないとし、議会で追及。

学芸課長によれば36年が経ち老朽化もあるし、展示室も手狭になっているとのこと。
企画展や特別展を実施するために、スペースが無いため、常設展を一時撤去してなんとか開いている実情。

暫定としてロビーに古墳群シアターなどが設置され、既に転用している部分もあり、
現在以上に古墳ガイダンス機能を増やす余裕は無い。堺の通史を紹介 という本来の機能を果たせなくなると。

古墳だけが堺の歴史ではない。ギリギリもしくは足りない。西議員からは「あまり行ってないのではないかとしか思えない」
との指摘。

 

 

西哲史:

何度か行かせていただいている中では、余裕があるように思えないんですけれども、本当に博物館、余裕があるんでしょうか。

白神 学芸課長:

堺市博物館は、開館以来36年が経過し、設備の関係の老朽化が進むとともに、

展示室が手狭となっており、特別展や企画展開催時には、常設展を一時的に撤去するなども行っているところでございます。

また、(仮称)百舌鳥古墳群ガイダンス施設を設置するまでの暫定として、平成26年にはロビーに百舌鳥古墳群シアターを、休憩コーナーに百舌鳥古墳群展示コーナーを設置いたしております。

このように既に一定の区画を転用しておりますので、現在以上に百舌鳥古墳群のガイダンス機能を付加することで、堺の通史を紹介するという堺市博物館の本来の機能を果たせなくなるおそれがございます。以上でございます。

西哲史:

そうなんですよね。あの場所で、何度も行かせていただくと当然わかると思いますが、常設展も時々なくなっている。

そして、もちろんのことながら、百舌鳥・古市古墳群だけが堺の歴史ではありませんから、堺のさまざまな歴史を学べる場所として、もう手狭になっているんじゃないかと私思ってましたけれども、やはり今、お答えいただいたとおり、博物館の中はもう既にぎりぎりいっぱいである、もしくは足りない状況であるということだと思います。

ここに移設をされるということを提言をされるということは、余り行っておられないんじゃないかなというふうに思わざるを得ないと思います。

 

 

また、ガイダンス施設の建設予定地は、大阪女子大学跡地になっているのだが
その土地買い上げが議会に説明されてないと、維新・井関議員

しかしそのおかしな批判もこの議会で指摘される。
平成24年第二回定例会にてこの内容を提案、原案通り全会一致で可決しているのである。もちろん維新も。
井関議員もその場に居て賛成。

またこのときの予算審査特別委員会でもこの話題のやりとりがある。
維新の西林議員の質問に答える形で竹山市長が「華美にならず実質的なものを作りたい」と答え
維新西林も「そういうものをきっちり進めていただきたい」と言っている。

 

維新もつまり賛成していたのです。
なのにガイダンス施設を作ることはけしからん!堺市博物館を使え!と選挙目的の市長批判をやったのである。

 

そもそもこの計画案は、百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進本部会議が文化庁に提出した推薦書原案に明記されているもの。会長は維新の松井知事です

永藤英機は、世界遺産にまったくうといのではないだろうか?
もしくは嘘でもなんでもいいから、現職の市政を中傷する意図で言っているのであろうか?

 

 

 

ちょっと長いが、西堺市議のこのあたりの指摘を、堺市議会議事録から引用し貼って置く。