【徹底検証】維新と公明どちらが裏切ったの?

 

 

●そもそも密約書は不当である

 

そもそも密約で都構想の住民投票実施を決めていたということ自体が市民をバカにした酷い行いであり、この点については維新公明共に猛省をせねばならない

件の密約書

特別区設置の根拠となる法律は大都市法というのですが、大都市法には設置手順が定められている。

手順としては、法定協議会を設置し、そこで議論をし、特別区の権利分配などを定めた協定書を作成する。それを府議会市議会で可決を経て、住民投票にかけると何段階もの手順がある。

 

ところが、法定協の議論をやる前から、維新と公明は密約書で住民投票実施を約束していたのだ。

これは大都市法の法趣旨を逸脱するもので、法定協議会や府議会市議会という議論の場を形骸化するもの。議論関係なく先に実施決めて、議会はやったふりの単なるセレモニーと化しかねないのだから。

つまり議会を、ひいては府民市民を愚弄する行いである。この件をマスコミもさほど問題視せず受け入れて報道しているが異常なことである。

普通の自治体ならとてつもないスキャンダルで辞任モノでしょう。

ましてや密約書の維新側のサイン者は大阪維新の会幹事長・今井豊府議

この今井豊が法定協議会で議長役をやる会長でもあるのだ。こんなふざけた話がありますか?

 

議会各会派も各会派。このようなスキャンダルを放置して今井会長の元そのまま法定協議会を続けている異常。

今井豊は当然法定協から排除されるべきであるし、この密約書に誰が関わり、誰が知っていたのか、そこまで追求しなければならない。

百条委員会は言い過ぎかもしれないが、この大問題を真相究明する特別委員会が設置されてもいいほどの議会を愚弄した事件である。

ましてや、関わっていた人間が法定協で委員続けているなんて許しがたいと思う。

 

マスコミが問題視しないのをいいことにやりたい放題ではないか。

マスコミも市民も議会も、維新の無茶苦茶な政治に慣れすぎて麻痺してしまっている。これはとんでもないスキャンダルですよ。

 

公明はそれでもまだ密約発覚を受け、「丁寧な議論、スケジュールありきの議論には応じられない」と通しているところはまだましだが

維新の「密約を守れ!」といまだに平然と密約を真顔で言い続けている感覚は理解の範疇を超える醜悪さである。

 

公明も維新の脅迫に折れ、道理に通らぬ密約を交わしてしまったことを市民に真摯に謝罪し、全て白紙撤回したほうがいいのでは?

そうなれば密約を平然と正当化している維新の悪辣のみが際立つ。

 

 

●維新が言う「公明に裏切られた」とは?

密約書のにある「今任期中に住民投票」というのが、市議・府議の任期中、すなわち今年4月を期限としていた!公明は「知事・市長の任期言ってる!嘘つき!」というのだ。

 

いや、それ以前に密約書交わしてることが問題で、こんなもの正当性無いでしょ、と維新公明以外の一般市民的には思うのだが、

維新はなんら問題と思っていないらしく、こういう批判を徹底的に公明党に対ししている。

マスコミは松井・吉村の囲み会見を無批判に流すばかりで、公明が一方的に悪いかのような印象操作。

 

 

●「慎重かつ丁寧な議論を尽くすことを前提に」の文字列

この密約書をちゃんと見れば、「慎重かつ丁寧な議論を尽くすことを前提に」任期中の住民投票を行うという。

この「前提」が守られていない以上、維新が住民投票をやれ!というのはこの密約書の上でも道理が通っていない。

 

マスコミは一切報じていないが、法定協議会では各各派きちんと制度の中身の議論を深めてきている。特別区構想の問題点が数多く露呈している。

さらに公明党さらに「慎重かつ丁寧な議論を尽くす」ため、ずっと何か月も前から、特別区の職員配置や庁舎配置などの具体的な数字を事務方から出すように要請している。それを議論しないことには制度論できないからだ。

これを維新側はずっと無視し、出さないで引き延ばしている。

都構想のコスト問題など欺瞞が露呈するので、本質的な議論をしたくないのである。「都構想で何かよくなる」みたいなぼやっとしたイメージだけで引っ張りたがってるのだ。

 

この点において、公明が求めていることは真っ当である。

維新こそが議論から逃げている。

マスコミは維新の囲み会見ばかり流さず、真実を報じるべきだ。

議会傍聴や議事録をチェックしてる一部市民しかこれでは現状を理解できていない。

 

●「何の任期」か分からない契約書って何?

報道によれば、この密約書の作成者は、弁護士でもある吉村市長であるとのこと。

しかし弁護士資格を持つ法律家が作ったとは思えない杜撰な契約書になっている。

「何の」任期だかさっぱり分からない契約書って、素人でもあとから揉めるのが分かりそうなもので、吉村が法律家として相当無能か。あとでどうとでも時期をいじれるようにあえて玉虫色にしてあるかどちらかである。

(百田尚樹の、たかじん遺族から訴えられて負けてる捏造本「殉愛」に出てくる、Y弁護士こそが吉村弁護士であり

我が国の裁判史上、典型的なスラップ訴訟とされる武富士の週刊プレイボーイを訴えた事件の担当弁護士も吉村弁護士で、SLAPP=威圧訴訟をしかけた側が、訴訟権の濫用と認定され、逆に金を払わされるという無能ぶりも事実としてある)

 

 

 

●吉村、松井共に「自身の任期」と述べている議事録

松井、吉村は現在「任期とは市議・府議の任期の意味だった!」「公明に裏切られた」と

公明に対し大ネガティブキャンペーンを党をあげて実施中である。

 

しかしこれも後付けの難癖である可能性が高い。

 

平成30年2月28日 大阪市議会定例会 吉村市長発言

 

松井知事発言

松井・吉村は議会議事録を見ると、密約書以後も市議府議でなく「自身の任期中」というスケジュールを言ってきている。

明らかに後付けで公明党に難癖を付けている。

 

この密約書、今維新が言うように、「市議・府議の任期中という意味だった」とは考えにくく、公明の言う通り市長・知事の任期中か、もしくはそもそもあえてどうとでも言えるよう玉虫色に書き、時期は決まってなかったかでしょう。

これに関しては、公明党の言い分のほうが正当性あると考えます。

 

 

そもそも法定協議会というものは市議会に設置される各種委員会の位置づけ。

議会には教育こども委員会だの港湾消防委員会だの各種委員会があるが、議員の改選があろうと引き継がれて各案件の議論は続くものであり、議員の任期中に話を終わらせねばならないなどということはありません。

そもそも今の議員は前回の住民投票前に当選したのであり、維新の勝手の「住民投票再挑戦」などということと無関係に議員になっており、なぜ彼らの議員任期が関係あるというのか。自身のエゴを通すために難癖極まりありません。

 

今回の密約書、維新だけでなく、公明党にも猛省を促したいが、維新側の公明に対するいちゃもんともいうべき酷い難癖は目に余りますし、密約書解釈については公明でなく維新こそが嘘つきと言えようと思います