みなさん、橋下さんの言ってることや、都構想というものについて
最初の印象のままずっと信念を持って言い続けてると思ってませんか!?
実は「都構想」とは名ばかりで、いつのまにか内容がすり替ってるのです!
鶴見区の福島真治市議(自民)はもともと維新の市議団の政調会長まで務めた幹部ですが、前回の都構想の協定書に反対し離党。現在「あんなものは都構想でもなんでもない!」とその変節を厳しく批判しています。
そもそも橋下知事の思想は「大阪府を廃止し、府下基礎自治体に徹底的に権限、財源移譲」です。それによってスリム化した大阪府の財政も楽になるはずでした。
当時の朝日新聞記事によれば…
明白に大阪府を発展的解消すると今の都構想と逆の思想を述べている。
橋下府政時代の府政方針「大阪維新プログラム」より
やはり、「府の解消」があり、「市町村への権限移譲」があり、その権限移譲先の受け皿として「市町村の広域連携や合併をサポート」がある。
大阪府議会議事録 橋下知事発言
平成20年7月臨時会総務常任委員会-07月18日
「税財源も移り、仮に理想的に課税権も立法権も何かそういうものが全部移っていけば」
「基礎自治体の規模についても住民で決定していくのがあるべき姿」
これは今の都構想とは全く矛盾。真逆の思想といってもいい。
今の都構想は、特別区という極めて権限財源がプアな基礎自治体に貶め、府に中央集権するものとなっている。
これは大阪市域民だけが、吹田だ八尾だといった周辺市があたりまえにある自らの町作りの権限を奪われ、権限によってはある意味「村以下」と言える自治体になるのがいわる都構想、大阪市廃止、特別区設置プランである。
これは何かと言えば結局、橋下知事が松井「府議」ら自民の一部府議筋と結託し、維新を結党したという経緯に根差すにだろう。維新という政党は体質として「府議の党」という体質がある。
維新に嫌気をさし離党した元大阪市議の村上満由が新潮45でそのハラスメント体質を告発したことがあるが、その記事中に「府議の党」の話が出てくる。
【独占告白】維新の会はマタハラ政党だった 離党した橋下ガールズが「大阪都構想」の大嘘を暴露@デイリー新潮
“]維新は組織の体を成していません。維新では「府会議員も市会議員も優劣が無い」と言うのですが、市議は“2軍”と呼ばれていました。府議が1軍、堺市議が3軍です。府議団には「維新はここから始まった」という自負がある。
ひどい話です。
維新は結党時点はほぼ全員松井一郎を中心とする自民府議団筋で結党されているのですが、
この構図が維新結党後、橋下思想が真逆に変節した原因でありましょう。
地元自治の思想から、いつのまにか府に中央集権に橋下の考えは変質してしまったのです。
この当時の「本来の橋下の思想」には、当時自民の現在維新に移っている、大橋一功は議会で橋下の当時の府解体思想を受けこのように「勝手に素案を示すなら、府下全ての市が政令市となって権限を委譲され、この際大阪府を解体すればえやないかというふうに考えておりました」と最大限の賛意。
「知事の提唱される都市間競争に勝ち抜くには分権を急ぎ、権限や財源を基礎自治体に移管し、発展的に大阪府を解体し、近隣の集権を図るということにつきましては、大きな賛同の意を表す次第」
ここまで真逆に思想を大絶賛しといて、維新の大橋議員は今の都構想についてどう考えているのか。
本心では都構想では大阪は強くならないと理解しているのではないのか。しかし離党もできず付き従ってるのではないのか。一度真意を聞いてみたいものである。
現在、自民党大阪府連は、都構想の対案ともいうべき「おおさか政令市プラン」をかかげている。
自民党大阪府連「おおさか政令市プラン ~大阪の新しい大都市制度~」について
大阪には現在、大阪市、堺市の2つの政令市があるが、5つも6つも政令市があるような形を理想とするプランで
府という「中間組織」がやたらに肥え太る都構想とは真逆の発想。
(なお、広域連合なども受け皿と想定しており、かならずしも自治体合併を前提としない構想。また総合区制度が今はあるのもかつての市町村合併の頃とは前提が違う)
これを言い出してるのが自民の府議団というのだから、真に「身を切る改革」はどちらかということです。
これはほぼ維新・大橋一功さんの理想としてたはずの思想そのまんまですよね?
橋下の本来志向していた思想も都構想よりむしろこれに近いはずです。
国の地方創生戦略も、広域自治体(道府県)→基礎自治体(市町村)への権限移譲を促す方向で、全国的な流れとも合致している。
要は、政令市とは全国的な地方創生戦略の流れを先行しているだけなのだ。大阪だけが都構想という逆行を言ってるのである。
なんにせよ、橋下は明らかに言ってること真逆に変節している。
この変化をマスコミがまったく内容を報じない。報じないままに「橋下改革」というぼやっとしたイメージで継続性にミスリードさせている。
恐らく今も維新を熱心に支援する中には、当初の地域自治を重視した橋下思想のイメージのままに支持している人も多いのではないかと思われる。
しかし、今の案はもはや府への中央集権でしかなく、おらが町の街づくりの権限(そして財源)を不当に奪われる逆行になっていることをより多くの人が気づかねばならない。
マスコミは政局報道に終始するのでなく、中身をきちんと報道すべきである。