【政見放送検証2】維新の待機児童対策の杜撰さ

吉村前市長は、政見放送で待機児童問題に取り組んできたと自画自賛ですが、実態はなんともお粗末な経緯でした。

 

 

現在大阪市中心部ではタワーマンションが続々建ち、その結果児童急増、学校を新設急がねばならない事態に陥っています。

 

タワマン続々、児童増加に悲鳴 大阪市、学校新増設へ

児童が急増して大阪市中心部の小学校の教室不足が見込まれている問題で、市が対策案を明らかにした。高層マンション建設が相次いで子育て層の「都心回帰」が進むなか、小中一貫校の新設や、近くにある公園を小学校の運動場として使う案も掲げ、対応を急ぐ考えだ。

 

実は、大阪市が売却した小学校の跡地のうち、いくつかの場所でタワーマンションが経ちました。
その結果、一気に人口が増え、移り住んできた大勢の児童が、残った小学校に集中したという事実があります。
そして今学校校舎が足りず慌てて対応しなければとなって取り組んでいるという泥縄とも言うべき話なのです。

 

少子化なのに教室が足りない なぜ? | NHKニュース2017年7月27日

https://www.logsoku.com/r/2ch.sc/poverty/1501192979/

少子化の時代になぜこのような事態が起きているのか。
調べてみると、都心部ならではの事情があることが見えてきました。
大阪市の小学校の児童数は昨年度11万3000人で、35年前のほぼ半分に減っています。
このため市は人口が減った都心部を中心に13の小学校を廃校にし、土地の売却を進めてきました。

ところが最近、利便性の高い都心部が住宅地として人気となり、タワーマンションが相次いで建設されています。
しかも、大阪市が売却した小学校の跡地のうち、いくつかの場所でタワーマンションが建ちました。
その結果、一気に人口が増え、移り住んできた大勢の児童が、残った小学校に集中したのです。

 

MBS VOICEの憤懣本舗
教室が足りないワケ…学校跡地にマンション 無策に保護者の怒り】

https://tvtopic.goo.ne.jp/kansai/program/mbs/112/607386/

 

大阪市内の小学校の体育館の様子を紹介。かつてはドーナツ化現象で人口が少なくなるとも言われてきたが、現代都心部で子どもが増え、学校の教室不足が深刻化している。

その背景のひとつには大阪市の読みの甘さがあった。

西区は子育て世代に人気のエリアだが、保護者らは「遊具も使えない」などと憤っている。大阪市立堀江小学校には児童1000人以上が在籍しており、広がってラジオ体操もしづらい状況。現在6学年で30クラスのマンモス校で、図工室や多目的室も通常の教室として改装した。

西区は工場・材木店の多い地域で、その跡地に大型マンションが建設された。小学校周辺は高層マンションが立ち並んでいる。予測では児童数は更に増え、5年後には1640人の生徒を抱えることになるとされる。中山大嘉俊校長はあと15教室から必要で、増築の必要があるだろうと語る。運動場に新校舎を建てる工事をしているため、今年の運動会の会場は京セラドームで行った。本当は学校で運動会をしたいが、校長も子どもの運動面積がないなどと頭を抱えている。

大阪市の小学校児童数自体は減っており、25年前の半分。しかし西区など都心部では増え続けており、5年後には30の小学校で約140教室が不足する見込み。特殊な背景があるのは北区。ドーナツ化現象のため児童数が激減した北区では小学校の統廃合が相次ぎ、17校から11校に減った。

小学校跡地を大阪市は売却し、今ではタワーマンションが立っている。先を読めずに土地を売却した大阪市に保護者は不満を抱いている。子どもたちの遊び場にも困っているなどと保護者は話す。

 

このような現状を市政の成果と言ってしまうのはおかしいのではないでしょうか?

これは都市計画の失敗です。
その失敗の手当をしているような状況を「成果」と言うべきではないです。

 

この無計画な、やってしまってあとから泥縄対応は、行政のやりかたとして極めて危険です。
これで生活、そして人生の計画が狂う市民がおられるのですからもっと慎重でなければなりません。

 

 

実は今、同じような懸念材料のある計画が進んでおります。
生野区で極端な小中学校の統廃合が計画されています。
小学校を、12校から4校へ、大幅廃止する計画で、市民からの疑問の声も大きい話です。

1年生本当に通える? 12校→4校の小学校統廃合計画に住民反発…通学路延び、教育指導にも懸念

https://www.sankei.com/west/news/170617/wst1706170022-n1.html

生野区では今後児童増加発展は確実にありえないということが言いきれるのでしょうか?
タワーマンション規制もないままでは同じ失敗がありえます。
また学校敷地は防災上の避難箇所でもあり、防災計画においても拙速ではないかと考えられます。

 

もっと地に足のついた、慎重な行政運営が必要です。変えればなんでもいいというものではないのです。
ダメなら戻せばいいは行政では通用しません。
都構想についてもそうです。「戻せばいい」では済まない話だからこそ、反対をしているのです。

市民の皆さんの生活を背負っている、その自覚を持つことが政治には必要です。