維新への選管主査の天下り疑惑、なぜ問題か?

先日当方で告発した、大阪府選挙管理委員会の主査が、維新の会に天下りしている疑惑ですが、

概要を大まかに説明すると、

 

 

川端氏について、府の天下り規制のための幹部職員の情報公開である「職員の再就職状況」に
平成27年3月末 住宅まちづくり部管理課参事離職、 平成28年4月1日 おおさか維新の会に就職と公開されいる。

ところが別の資料には、平成28年3月末 大阪府選挙管理委員会主査を退職とあり、実際には維新に再就職する直前まで府の職員であり、選挙管理委員会で主査の要職にあった。

幹部職員の情報公開にその1年前に離職している住宅まちづくり部が掲載され、選管主査が掲載されていないのはおかしい。

また、資料内での名前について「川 端 龍 彦」や「かわばたたつひこ」など、姑息な検索除けとしか思えない小細工がなされてきている。

…という件である。

詳しくは記事を今一度ご覧いただきたい。

【スクープ】大阪維新の会に選管から天下りが発覚

 

このスキャンダルについて、本日6月7日発売の日刊ゲンダイに掲載されました。

天下り禁止掲げる日本維新の会に府選管職員“再就職”疑惑@日刊ゲンダイDIGITAL

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/255620
ゲンダイが話題の川端氏や大阪府にも直接取材を試みている。

 

■本人に直撃すると…

維新に転職した人物は川端龍彦氏。「職員の再就職状況」と題した大阪府の公表資料によると、川端氏は住宅まちづくり部管理課参事の職にあった2015年3月31日付で離職。16年4月1日付で「おおさか維新の会」(現・日本維新の会)の「政党事務局職員」に再就職したとある。松井府政2期目の時期だ。一方で、別の公表資料によると、川端氏は15年4月1日付で選挙管理委員会事務局の選管事務局主査に採用され、16年3月31日付で退職する際は主査併任総務部市町村課主査の立場にあった。

維新の会に経緯や事実関係について問い合わせると、川端氏本人が電話口に出て、こう言った。

「天下り? そんなことない。問題あれば(大阪府)職員基本条例で再就職できない。これ以上話する気ないですわ。お答えする気もない。(大阪府人事局)人事課に聞いて」

大阪府に尋ねると、「維新の会は再就職禁止法人には指定されていないので、確かに問題があるとは言えません」(人事局人事課)とのことだった。

 

しかしこれは間違い。

 

大阪府基準に照らし合わせ、明らかに問題のある再就職である

 

 

大阪府には大阪府職員基本条例等、維新ご自慢の天下り規制の指針や情報公開の仕組みがある。

府のサイトを今一度みなさん確認していただきたい。

 

http://www.pref.osaka.lg.jp/jinji/taisyokukanri/?fbclid=IwAR0kRwUxgM01qmenmqKd2z2imwmj0myEKXS-K4BRMS1MqXvqA1iiWWQCyQI

職員の退職管理について

大阪府では、府民の疑惑又は不信を招くような行為の防止を図り、府政に対する信頼を確保することを目的として、「大阪府職員基本条例(第十章退職管理)」と「職員の退職管理に関する条例」を制定し、職員の再就職等の適正な管理に取り組んでいます。

 

大阪府職員基本条例等に基づく再就職等の規制概要

2 再就職禁止法人への再就職が禁止される者(大阪府職員基本条例第32条第1項)

知事部局等の一般行政部門の職員及び府立学校に勤務する教職員が対象です。(期限の定めなし)
○勤続期間20年以上の職員であった者(大阪府職員基本条例施行前に退職した者も対象となります。)
管理職の職員(課長級以上(研究職は総括研究員級)又は府立学校長、教頭等)
管理職の職員であった者(大阪府職員基本条例施行前に退職した者も対象となります。)

3 再就職禁止法人への再就職が禁止される期間(大阪府職員基本条例第32条第1項)

退職後も期限の定めなく禁止されます。

4 再就職が禁止される法人(再就職禁止法人)(大阪府職員基本条例第32条第1項・第2項)

○指定出資法人・派遣団体・指定出資法人の子法人等
府が負担金、補助金又は交付金その他の財政的援助をしている法人であって、
当該財政的援助がなければその運営に多大の影響を及ぼすものとして規則で定める法人
離職前5年間に行政上の処分(許認可等)に関する事務に職務として携わった法人(離職後2年間禁止)
※詳細は、次頁をご参照ください。

5 再就職禁止の適用除外規定 (大阪府職員基本条例第32条第3項)

○知事が人事監察委員会の意見を聴いて承認した場合
○職員の退職管理に関する条例第7条に定める場合
・廃職又は過員により分限免職される職員の再就職支援の場合
・退職派遣される場合

 

選挙管理委員会は政治団体の許認可におおいに係るのですから、当然にこの規制にひっかかるはずです。
適用外とするならば、それは抜け穴で欠陥でしかありません。

唯一いいわけがつくとしたら

政治団体は任意団体であり法人とは見なされない

…ということがあろう。
政治団体を作ったことがある人ならば、この法制上の位置づけはご存じではなかろうか。

しかし、任意団体でも、職員として雇用し、報酬が払われているのである。
ここを区別する意味は無いし、またもや脱法的措置と言わざるを得ない。

 

事実、大阪府は天下り規制の情報公開である幹部職員職員の再就職情報でも「住宅まちづくり部→おおさか維新の会 政党事務局職員」と記載し公表しているではないか。
つまり、大阪府は維新の会の職員を公表されるべき幹部職員の再就職先と位置付けていたといえ、これが法人でなく任意団体に当たるから該当しないという言い訳は見苦しい。

 

ましてやっているのは大阪府を圧倒的な議席と首長を握り牛耳る維新の会である。法に穴があるのであれば改正して塞げばいい立場。

法の抜け穴になっているから再就職禁止法人には指定されていないなんて言いわけは通らない。
あなたがたは法や規制を改正できる立場だ。

 

この件が発覚しても、維新の会も大阪府も反省の色は無いようである。
金にクリーンな改革政党が聞いてあきれる。