有本香氏の大阪府人事監査委員に指名ははたして適切か

ジャーナリストの有本香氏が選挙ごとに維新の会の応援発信を常々していることは、氏の日常発信を見てきている人には知られていることであろう。
それ自体は個人の自由であるので、ジャーナリストとしてどうなのか?という意見はあろうけど、知ったことではない。

問題は、彼女が大阪府の人事監査委員に選任され、府税から報酬を貰う身であることである。

あまりに維新に近いということは、維新に有利なように恣意的な判断する可能性も懸念されうるわけであり、そうなるとこの人選は適任とは思えない。

 

●有本香の維新との蜜月と、維新ageツィート

有本氏のTwitterを拝見すると、自称是々非々と言いながらも、明らかに維新にシンパシーを持ち、維新発信を拡大発信するような動きが多いように思われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みなさんどう見えます?

私にはジャーナリストの皮を着た維新応援団のようにしか見えません。

以前も、松井一郎の退職金減のようにみせかけて、実際は減分を月額給与に見せかけて、実はボーナスも合算すれば(ボーナスは月収に連動するため)年間総額としては逆に報酬増であったという欺瞞の話のときに
有本はデマと拡散しました。(デマは有本のほう)

松井一郎府知事の「退職金ゼロ」の真実

 

しかし、少なくとも、行政をチェックするという立場であり、公平な判断が問われる人事監査委員が、このような政治的な偏りを発信しまくってるというのは、不適切であろう考えます。
監査委員の人選としてどうなのか?

人事監査委員は府より報酬を得てる立場です。であればこそ、特定の政党に影響を受けず、極めて公正であることが問われる。税金を出す以上、そこは重要な観点であろう。

 

●有本香の人事監査委員就任は、松井一郎のゴリ押しだった!

 

府のサイトより、人事監査委員の説明を調べてみましょう。

 

人事監査委員の選考にあたり、識見を有すると判断する者として、弁護士や公認会計士など専門家が条件に並んでおり、有本氏が該当するとは思えない。

 

しかし、それ以外をねじ込む道が最後の5項目、

『前各号に揚げる者のほか、知事が適当と認める者』

である。

 

 

現在の人事監査委員の名簿を見れば有本がこの知事特例でねじ込まれた人物であることが分かる。

 

ジャーナリストとしての経験・視点からの意見を求めるにあたり、

知事が適当と認めたため選任

 

松井一郎の肝入り人事で選任されたことが記されている。

 

ジャーナリスト??
世にジャーナリストはあまたと居る中、あえて有本香氏である理由はなんですか?
既にあげたような政治的に偏ったジャーナリストをわざわざ選任する理由は?
他にももっと公正中立な、第三者的ポジションを取るジャーナリストなんていくらでもいるでしょう。

 

 

●維新政治における顧問や外部委員の闇

維新は身を切る改革!天下り廃止!と連呼し、真に受けて本物の改革者と思い込んで支持しているかたも、まだまだ多くおられよう。
しかしそれは間違い。上辺しか見ていない。

維新政治では天下りというべきものも身内にはあるし、また「特別顧問」「特別参与」として大量に懇意の人物を役に付けて公費を与えている。

 

 

 

例えば、先日亡くなった堺屋太一氏は大阪府市の特別顧問となっていた。
しかし一方で大阪維新の会の支援団体である「経済人・大阪維新の会」の最高顧問や、
維新政治塾の名誉塾長など、極めて「維新の人」であった。

以前、特別顧問を務め、今も維新の熱烈応援を繰り貸す、高橋洋一氏にしても、
氏は政策工房というシンクタンクの代表だが、そこへ維新からお金が払われていたことがあった。

 

大阪維新府議団、特別顧問団体に368万円 政調費で
http://web.archive.org/web/20130615220217/https://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/07/02/kiji/K20120702003591040.html
橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会の大阪府議団が2011年度の政務調査費から大阪府市特別顧問のシンクタンク2団体に計約368万円を支払ったことが2日、府議会が公表した収支報告書で分かった。

維新の会の大橋一功府議団政調会長は共同通信の取材に「政策立案を府職員に頼らず、府議団自ら政策を作るため調査を委託した。政務調査の本来のあるべき姿だ」と説明。同会関係者は「契約は府市特別顧問就任前までなので、問題はない」としている。

報告書によると、上山信一慶応大教授が代表の「21世紀政策研究会」に11年7月~12年1月で計7回にわたり約210万円、経済産業省出身の原英史氏が社長、財務省出身の高橋洋一氏が会長を務める「政策工房」に11年6月~12月分として約158万円を支払った。

維新の会が目指す「大阪都」構想や、教育関連条例などの調査研究を依頼していた。上山、原両氏は11年12月に大阪府と市で、高橋氏は12年4月に市でそれぞれ特別顧問に就任。上山氏は11年6~12月まで同会の政策特別顧問だった。

このほか大阪府知事、大阪市長のダブル選前の11年10、11月に、同会の政策に関する府民意識調査を2度実施し、委託費として計約117万円を支出していた。

 

歯に衣着せぬSNSでは「特別顧問じゃなくて、特別既得権者」なんて声も聞かれた。

 

 

しかもこれら特別顧問の勤務実態を明らかにするための条例案を、松井一郎は幾度も再議権を用い廃案に持ち込んでいる。

 

情報公開条例 特別顧問・参与の活動内容公開に知事が拒否権
http://www.jcp-osakahugikai.com/katudou/2014/20140608.htm
5月議会の焦点となった特別顧問・参与の活動の公開を求める条例案は、2月議会に提出していた自民党案が維新・みんな府議団以外の賛成で可決されたものの、松井知事が、拒否権を発動、出席議員の3分の2以上の同意が必要な再議権を行使して否決にしてしまいました。

府、大阪市の特別顧問、特別参与は、それぞれ13人と28人。
単に橋下氏や松井氏のブレーンというだけでなく、維新政治塾の名誉塾長や講師陣、衆院選挙の維新候補者選定委員を務めた人物に、公費で高額な報酬を与え、大阪都構想の推進、何でも民営化など維新政治を府市で進めるエンジン役に仕立てる仕組みです。
特別顧問らを府市統合本部という「会議体」の構成員とし、そこで府市の重要事項の基本を、府民の意向や調査が不十分でもどんどん決めていくというやり方です。
側近政治にとどまらない歪みと府民のくらしとの矛盾を深めるものです。

(中略)
その活動や報酬の受取方については不透明さが指摘されています。

たとえば府市で特別顧問を務める堺屋太一氏は、2012年3月、維新政治塾に出席したあと府市統合本部の都市魅力戦略会議に出席、東京からの交通費2万9千円を受け取りました。
 別の大阪市の特別顧問は、維新政治塾で講師を務め、市幹部が政治塾の会場で意見交換、報酬を受取り。
 東京の事務所での打ち合わせにも高額報酬が支払われています

自民党は、2月議会に、特別顧問らがどんな活動をしているかの情報公開を求める「府情報公開条例改正案」を提出、5月議会に継続審査となっていました。

ところが、松井知事は、情報公開の範囲を限定、職員が同席する打ち合わせや会合は公開の対象から外すという別の同条例改正案を知事提出してきました。
自民案つぶしという意図は明らかでした。自民案が可決されると知事は、地方自治法上の拒否権を発動、特別顧問らの活動の情報公開は押しつぶしました。

 

現在自民党国会議員を務める宗清代議士の大阪府議時代のBlogに当時の記事がある。

 

府市統合本部はこのままで良いのか?(6) 法外な報酬について
http://munekiyo.blog66.fc2.com/blog-entry-565.html
特別顧問、特別参与を非常勤の特別職と位置づけ、報酬を定めようとしていますが、日額で最大55,000円となっています。

これは、他の行政委員や附属機関の委員の報酬、たとえば大阪府附属機関条例に定められている委員報酬日額は、最大で9,600円であるのに比べ、法外に高すぎます。

なぜ、特別顧問、特別参与にだけ、このような高い報酬を支払うのか理解できません。

特別顧問にだけ法外な金額を支払うのであれば、特別顧問から得た「成果物=55,000円」と他の行政委員から得た「成果物=9,600円」にどのような違いがあるのか、外形的に納得のいく基準が求められます。

報酬に関しても、身内に甘く、他者に厳しいと言わざるを得ません。

公選職でもなく、中立性、公正性が全く担保されている公務員でもない(メンバー)が大阪府市の意思決定に参画し、情報が自由に政治活動に使えるような府庁、市役所は利権体質そのものだと考えます。

公金を使うのであれば平等にルールを守らせるべきです。

それが出来なければ契約行為を打ち切ることを規約に盛り込むべきであると主張しています

全くの正論というべきものです。しかしこれを松井一郎は潰し、隠蔽を図る。

 

 

 

 

 

 

詳しくはこちらをどうぞ。

 

 

●大阪府市の情実人事的な顧問等の登用は問題である

天下り全廃!などど言っても、これでは無価値ではないか。

しかし追及が甘い大阪の自民公明もまただらしがない。

 

府議会にしろ共産党や民主党系は壊滅状態に大阪の議会はある。
ではればこのような追及は本来自民党大阪府議団がやらねばならないのだと思う。

しかし有本香の監査委員就任なんて、全く議論になっていないはず。
知らなかったのかもしれないが、これは適任性に疑念が持たれる人事であり、議会きっちりやって欲しい問題です。
人事監査委員ということは、天下り規制など、重要な部分に係るわけで、これが政党色強く偏ってはならないはなしです。

 

過去にも、橋下知事の友達という中原教育長を教育委員会のトップに就けるも、パワハラ問題で辞職となりました。
そのパワハラ問題の第三者調査の報告書を見ると中原は「知事に不利」「全会一致でないとつっこみどころになり共産党に利する」ということを言って恫喝しているのであり政党色強い言動で圧をかけているのが特に問題であった。
市職員の政治活動を厳しく批判しながら自身はこれでは話になりません。