やたらと維新は共産共産と連呼をしておりますが、共産党は単に都構想反対なので独自候補立てず反維新をやっているだけしょう?
大阪市廃止の住民投票は、大阪市廃止して特別区に分割する案について「YESかNOか」の二択を問うものであり、その大きな争点においては維新の都構想は右も左もなく反対の声が大阪においてあがっているのです。
要は保守層の分断を図ろうと幼稚な扇動を繰り返しているのでありましょうが、維新の軽薄な「保守しぐさ」を指摘しておきたく思います。
サンフランシスコ姉妹都市解消事件
以前、吉村市政における、公有地の慰安婦像設置を巡っての米国・サンフランシスコ市との姉妹都市解消が以前話題になりました。
これははたして保守層の視点として是なのでしょうか?否なのでしょうか?
「気に入らない!姉妹都市解消や!」というのは一見心地がいいかもしれませんが、はたしてそうでしょうか?
冷静になりこの現地構図を考えてみましょう。
現地では設置をした中国系住民などのロビー活動がサンフランシスコ市に対し行われており、一方で日本側住民も同じくロビー活動をしている構図です。
しかし昨今の人口比の問題もあり、設置が可決されるに至ったのです。
つまり、サンフランシスコ市は中国側と日本側がロビー活動合戦をしかける第三国という立場です。
ここで日本側が働きかける大きなチャンネルでもある、大阪市の姉妹都市を解消してしまうことで誰が喜ぶのか?
これは現地日本ロビーを見殺しにする短絡的な施策です。
粘り強い働きかけをし続ける必要が大阪市にはあったのではないのか。
これは単なる国内向けの選挙目当ての「保守しぐさ」以上のものではなく、その証拠に、姉妹都市解消を通告したのちは無責任に吉村前市長はなんら慰安婦像の問題に取り組んでもいません。
結局国内向けのパフォーマンスでしかなかったのです。
さらに言えば、大阪市は釜山市や上海市とも姉妹都市関係等にあります。
そちらの慰安婦像には全くのだんまりで、サンフランシスコ市とこれらの対応でやるべきは逆ではないのか。
(中国では土地は国家所有ですし、国営の上海の師範学校内にあります)
もし仮にサンフランシスコ市と姉妹都市解消するにしても、それは外務省と連携し、きちんと国としての戦略性を持って進めるべきであって
単なる自党のパフォーマンスとしてしまっているのは大変危険なことです。
この外交音痴な維新による軽薄な外交弄びは、国益を損ないかねない。
維新の国政でのマニフェストにも「尖閣諸島については、中国に国際司法裁判所への提訴を促す」とありますが、
日本政府の見解は「尖閣は明らかに日本の領土であり、領土問題は無い」というもので、
これは実効支配している側としては当然のものであり、維新のこれは尖閣が国際的に紛争地域(つまり日本領と確定していない地域)と認めてしまうものです。
●維新の2017年衆院選マニフェストより
●外務省ホームページより
中国は「紛争地域」という国際コンセンサスを作りたいからしばしば挑発を続けるのであって、その思惑にこちらから乗ってどうするのですか?
国際司法裁判所に提訴をこちらから促すということは、紛争地域と認めたことであり、中国側の願ってる通りです。
また、2012年には当時維新代表の橋下徹氏は「竹島は韓国と共同管理」と持論を述べ、話題になりました。[記事]
産経新聞2012年9月23日:「竹島は日韓共同管理を」 橋下氏、政府の立場と異なる見解
竹島の領有権をめぐる問題に関し、韓国が不法占拠し実効支配している現状を「武力で変えるのは無理だ」として、国際司法裁判所(ICJ)への働きかけを強めつつ、韓国との共同管理を目指すべきだとの見解を示した。
共同管理をめぐっては、日本固有の領土だとする政府の立場と大きく異なる上、日本の領有権主張を弱めることにもつながりかねず、波紋を広げそうだ。
竹島について「(韓国の)警備隊も常駐しているという積み重ねられた事実を今、武力でひっくり返すわけにはいかない。そうであれば共同管理に持っていかないとしようがない」と述べた。
この見解に対しては週刊ポストで、台湾の李登輝元総統が危険性を指摘している。[記事]
週刊ポスト:李登輝氏 橋下氏の竹島・尖閣「共同管理」提案は極めて危険
竹島や尖閣諸島の周辺海域について橋下徹大阪市長などは「共同管理」を唱えているというが、極めて危険な発想だ。日本が譲歩すれば、中国は「共同管理」を理由に尖閣に上陸し、周辺海域を我が物顔で航行するようになる。米国と肩を並べたがっている中国の太平洋進出戦略は、尖閣の領土化から始まるのだ。
このように、維新の外交感覚は非常に甘い。
その感覚で選挙上の党利のため、国内向けのパフォーマンスで外交を弄ぶことは、国益を損なう極めて危うい行為です。
保守派の皆さまにおかれましては、このような軽薄なパフォーマンスに惑わされぬようお願いいたします。