中央図書館に続き、生野図書館、市民プールをネーミングライツ。アホかと。

以前に、大阪市の最も大きな中央図書館がネーミングライツ(命名権を売る制度)により辰巳商会中央図書館になった件をお伝えした。

恥を知れ。大阪市図書館等をネーミングライツの愚策
http://kyumin.net/proposal/osakashi_namingrights/

年間200万円で辰巳商会という大阪湾の港湾業者に命名権を売ったのである。
この辰巳商会、維新に献金してる企業というのですから歪な話でもある。

たった200万円。看板付け替え告知して…やる価値ありますか?
民間施設ならまだしも、公共施設。
これによる混乱はプライスレスと言え、問題があります。
公立図書館は数年ごとに名前変わるようなネーミングライツにふさわしくないものです。

またおかしいのが、維新は大阪府議会も大阪市議会も過半数得てるのに、
大阪市の中央図書館だけにこれをやり、府立図書館や府有施設には全く話が出てこない。
都構想の住民投票を踏まえ、とにかく「大阪市立」と名の付くものを無くしていこうとの策略との見方もできよう。
(近年も大阪市立高校を全て、府に市民財産たる市有地ごと府に移譲もしましたね)

辰巳商会中央図書館(辰巳商会のホームページ内)
https://www.tatsumi-cs.co.jp/sustainability/library/

これが現状の大阪市立中央図書館。
「辰巳商会中央図書館」とだけあり、「大阪市立」の文字はどこにもない。ここまでします?
この文字の取り付け工事にはいったいいくらかかるのでしょうか。
ネーミングライツしたとしても、大阪市立には変わりがなく、効率図書館であることが分かるように、「大阪市立」の文字を入れることも普通ならするべきものです。
わざわざ「大阪市立」を頑なに消す行為は、都構想住民投票見込んだ維新の思惑ありきと思われても仕方のないものでしょう。


さて、さらにこのネーミングライツの流れはひっそり進められており、生野図書館も昨年6月1日よりネーミングライツという。
生野図書館は「ケア・キューブ生野ライブラリー」となる。

図書館からのおしらせ
https://www.oml.city.osaka.lg.jp/torikomi/page/227_308_1.html#_joqknzp47

生野図書館のネーミングライツパートナー優先交渉権者が決まりました
https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/13733640/www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000625523.html

(最近即大阪市はHP削除する。よって国会図書館WARPのアーカイブより)

この生野区のネーミングライツは、図書館だけではありません。
生野区の市民プールもまた、

頭おかしいのかなと思います。
公共施設で「みんなのもの」なのに、1私企業の私物かのような名前にしてしまうことに違和感は無いのでしょうか?
ネーミングライツの弊害としてよく言われるのが、要はこれは1スポンサー制ということで、同業他社が入りにくい場になるということです。

今回ネーミングライツを落札したのは、介護付き有料老人ホーム「ソレイユ」の運営 ・住宅型有料老人ホーム「ケア・キューブ」の運営をやっている株式会社メディプランという企業です。北区の会社で生野区ではない様子。
図書館ではいろいろなイベントや企画も行われます。会議室利用もあります。
生野図書館では「認知症サポーター養成講座」なんかも毎年行われてるのですが、特定の企業名冠するべきような施設でしょうか。

認知症サポーター養成講座の案内
https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/14054867/www.manabi.city.osaka.lg.jp/yoyaku/KozaEventDetailInfo.html?jigyo_cd=82372


しかもですね、この生野図書館のネーミングライツは金額がたいへん安い。
たった36万円

36万円のために公共施設で公がやることとは到底思えません。

また、生野区で親しまれてきた市民プールもネーミングライツの対象になっており、昨年12月1日より図書館と同じく株式会社メディプランが購入し、「メディプランプール生野」に名称変更がなされた。

大阪市立生野屋内プールのネーミングライツパートナー及び愛称が決定しました
https://www.city.osaka.lg.jp/keizaisenryaku/page/0000640061.html



看板等の作り替え工事を行うとのことだが、年100万円はおかしくないか?
いくら工事にかかるのでしょうか?毎年購入者が変わり、毎年毎年付け替えることもありうるわけで、
儲け度外視でやっているようにしか見えず、市民メリットはなんなのか?

単に「大阪市立」の文字を消して、大阪市の政令市としての行政サービス、恩恵を可視化させないようにせんという、維新のエゴではないのか?

維新はもっと「公」の感覚を持たねばならない。
党勢拡大が目的化しており、パフォーマンスにばかり目がいっている。
そんなことは住民目線。すなわち公共目線ででなく、維新という政党のエゴですよ?