馬場伸幸「児童自立支援施設はひねくれた子の更生施設」の不見識

日本維新の会・幹事長の馬場伸幸が堺東の街頭演説において児童自立支援施設について、とんだ不見識をさらし、口汚く堺市政を攻撃している。

 

 

密城・前府議や、渕上・堺市議からはあまりの不見識に怒りの声があがっている。

 

そもそも児童自立支援施設は政令市に設置義務がある施設で無駄なハコモノではない。

馬場氏は堺市選出で、元地方議員であるのに、そんなこともわかっていないのか。
橋下が政令市になった堺市に府の施設への委託はおかしいと、独自に作れ!とせまって作ることになった施設がこの話。
当時の経緯はこちらのBlogに詳しい。

新聞記事:児童自立支援施設、堺市に整備要望へ 2011年1月12日

https://zenjikyou.hatenadiary.org/entry/20110203/1296742827

大阪府の橋下知事は11日、府立施設で対象児童を受け入れている大阪府堺市に対し、市立の施設を早急に整備するよう求める考えを明らかにした。

児童福祉法に基づく同施設は都道府県と政令市に設置義務があり、府内には府立と大阪市立の1施設ずつがある。堺市は政令市になった2006年度から5年間、「府立修徳学院」(柏原市)に同市の定員21人分を委託。府との協定で今年度末までに新施設を建設することになっていたが、「用地確保が難しい」との理由で整備のメドが立っていないという。

この日、修徳学院を初視察した橋下知事は、「キャパシティー(収容能力)が足らないのに堺市からの受け入れを続けるのはおかしい。政令市としての責任をしっかり果たしてもらう」と話し、堺市が整備計画を示さない限り、来年度の委託更新を認めない方針を示した。

 

実際には全国政令市で独自に同施設を持っているのは、大阪市、神戸市、名古屋市、横浜市の4つのみ。
普通の中小規模の政令市は都道府県の施設に委託しており、これはかなり無茶な要求を橋下知事はしている。
しかし求めに応じて作ったのが今回の施設。
馬場氏はこの経緯を理解しているのだろうか?

さらに間違いがいくつかある。

「2万坪のうち1万坪しか使っていない」は嘘

市の関係者にこの件のことを聞きましたところ、宅地造成工事の途中で止まっていたような土地で、谷間の窪地地形を整備せねばならず、うち1万坪というのは斜面の傾斜地であり、決して無駄な土地面積を余らせているような話ではないようです。

 

「35億円の建物」の嘘

35億円とは、この土地整備費を含み、施設のみで35億なんて話ではない。
また、この施設の規模を理解しているのだろうか?
特殊な機能を備えた、小中一貫校を作るような話なのが分かっているのか?
宿舎機能はもちろんのこと、音楽室から何からすべて備えた学校をまさに作る大規模な話なのです。

全くこの事業の規模感を馬場氏は持ち合わせてないのではないか。

 

児童自立支援施設は非行児童の更生だけを目的としない。

平成9年に児童福祉法が改正され、この施設の位置づけは大きく変わっている。

 

「児童自立支援施設のあり方に関する研究会」報告書

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/02/s0228-2a.html

近年、家庭や地域における養育機能の低下など子どもを取り巻く環境は大きく変化し、児童虐待の増加、学校現場における学級崩壊、いじめ、不登校・ひきこもりといった問題、重大な少年事件の発生など、子どもの問題が一層深刻化しており、社会的支援を必要とする子どもの範囲が拡大し、かつ複雑多様化する傾向にある。
このような子どもの問題、特に少年非行問題に対応する児童福祉施設の一つとして児童自立支援施設は、平成9年の児童福祉法の改正により、「教護院」から「児童自立支援施設」に名称を改めるとともに、対象となる子どもを拡大し、「家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童」を新たに加え、その機能面においては、入所している子どもを教育・保護(教護)するだけでなく、通所機能や家庭環境の調整機能などを充実し、自立支援をさらに強化するものとした。

改正後の児童自立支援施設の状況をみると、入所している子どもの長期的減少傾向が続く中、一方では、虐待を受けた経験や発達障害等を有する子どもの割合が増加する傾向にあり、また、寮舎の運営形態においては多数を占めていた伝統的な小舎夫婦制が減少し、交替制へシフトする施設が増えるなど、施設の様相が大きく変化しつつある。

 

近年では、様々な事情により家庭での養育や社会生活への適応が困難な子どもが入所する児童養護施設等から児童自立支援施設に措置変更されるケースも発生するという。
そういう多様な子供らに対し「ひねくれた子供」とはどういう了見か。

この心無い発言で多くの関係者が傷つけられることがわからないのか。

馬場代議士といえば、「太った豚」発言も思い出される。

いくら選挙とはいえ対立候補太った豚はあるまい。

それを橋下徹は擁護する。

これはただの仲良し擁護でしかない。
かつて維新の大阪市議の丹野氏はBlogで自民党議員を「アリンコ」呼ばわりしたことで処分を受けている。
なのに馬場氏の暴言はスルーされる。もちろん橋下氏自身の数々の暴言はもっとひどいものもあったがなんら処分はない。
維新という党はこの手の情実人事で運営されていることは大きな問題ではないかと思う。

暴言に甘い体質はいいかげん改めるべきである。

 

 

追記:馬場が密城、渕上の当然の批判に、全く反論になってない子供のような攻撃をし返している。




みっともないことこの上無い。
これが日本維新の会の党組織の幹事長とは、あまりにも軽い。
もっと安く上げろというのは、もっとしょぼい施設でいいと子供らを軽視している発言です。
まだ40億円などと書いており、演説の誤解のまま40億円の建築物と信じ込んでいるのでしょうが、恥の上塗りです。